ノモス タンジェントの歴史|手巻き101と自動巻き175、同じ35mmの違い

白い文字盤のタンジェント ネオマティックとDUW 3001の分解図 ブランド・モデル
タンジェント ネオマティックと自動巻きキャリバーDUW 3001を示す公式資料画像(2021年配信)。商品画像と分解図を組み合わせたもので、手巻きRef.101の機械を示す画像ではありません。画像提供:NOMOS Glashütte/Presseportal。 配信元

ノモス グラスヒュッテのタンジェントは、細い線で描かれた数字と針、6時側の小さな秒表示が印象に残る時計です。見た目が簡潔だからこそ、わずかな寸法や機械の違いを読み分ける楽しさがあります。

今回は手巻きのRef.101と、自動巻きのタンジェント ネオマティックRef.175を比較します。どちらも35mm径ですが、厚さやラグを含む長さまで同じではありません。

1992年の最初のコレクションに含まれたタンジェント

ノモスの公式デザイン史は、1992年に最初のコレクションを発表し、タンジェント、ルートヴィヒ、オリオン、テトラがそこに含まれていたと説明しています。タンジェントはブランドの初期から続く造形の一つです。ノモス公式・デザインの歴史

この歴史は、現在の搭載機械が1992年から同一であることを意味しません。シリーズの誕生年と、個々の時計に入るキャリバーの世代を分けると、古い製品紹介と現在の情報を整理しやすくなります。

数字、小秒針、角のあるラグで輪郭を読む

公式ページは、タンジェントの特徴として角のあるラグと、バウハウス時代を思わせる数字の書体、小秒針を挙げています。ここでいう小秒針は、時針・分針とは別の小さな表示で秒を読むものです。ノモス公式・タンジェント101

文字盤を見るときは、中央の針だけでなく、数字と目盛りの間隔、小秒針の円が占める面積を観察してみてください。さらに視線をケースの外へ移すと、まっすぐ伸びるラグが、丸い文字盤とは違う線を加えていることに気付きます。

白い文字盤でも、針の色と分目盛りが違う

Ref.101の公式仕様は青焼きの針を記載しています。一方、Ref.175は黒い時分針と赤い秒針を組み合わせ、シアンブルーのアクセントや数字の分マーカーも特徴として紹介されています。同じタンジェントの35mmでも、文字盤の色が似ているから全く同じ表示というわけではありません。公式・101の針、公式・175の表示。

まず中央の時分針、次に6時位置の秒針、最後に外周の分目盛りという順で見ると、色の役割が分かります。赤い小秒針は通常の秒を示すもので、計測のために独立してスタートさせるクロノグラフの針ではありません。余白が多い文字盤だからこそ、針と数字の小さな違いが時計全体の印象に関わります。

Ref.101とRef.175の仕様を比較する

比較項目タンジェント101タンジェント ネオマティック175
ケース径35.0mm35.0mm
ケース厚6.2mm6.9mm
ラグからラグまで45.0mm43.0mm
巻き上げ手巻き自動巻き
キャリバーDUW 4001DUW 3001
パワーリザーブ最大53時間最大43時間
裏蓋ステンレススティールサファイアクリスタル
防水表記5atm5atm

出典:公式・Ref.101、公式・Ref.175。確認日の掲載仕様です。

直径は同じでも、101は薄く、175はラグからラグまでの長さが短いという関係です。したがって「どちらが小さいか」という一つの質問だけでは、形の違いを言い表せません。横幅、縦方向の長さ、厚さを別々に見てください。

比較する型番の基準価格

価格確認日:2026年10月9日。型番とベルト仕様を指定し、価格の出典を併記しています。

型番・仕様基準価格区分と出典
Ref.101/TN1A1W1
35mm・手巻き・金属裏蓋・黒コードバン
363,000円日本向け公式オンラインストア表示価格
価格の掲載元
Ref.175/TN130011W2
35mm・自動巻き・サファイア裏蓋・黒コードバン
651,200円日本向け公式オンラインストア表示価格
価格の掲載元

公式ストアは、表示価格に適用される輸入税と関税を含むと案内しています。表は標準の革ストラップ仕様を対象とし、ブレスレットやバックルの追加・変更料金は含めていません。Ref.101はDUW 4001搭載として掲載されている仕様の価格であり、過去の別キャリバー搭載品の発売時価格ではありません。Ref.175には確認時点で納期12か月の表示があり、価格掲載と即納可能であることは別に確認する必要があります。

価格や納期・在庫は変わることがあります。掲載額は買取価格を示すものではありません。購入時は対象型番の最新条件をご確認ください。

手巻きと自動巻きは、駆動時間の順位を表す言葉ではない

白い文字盤のタンジェント ネオマティックとDUW 3001の分解図
タンジェント ネオマティックと自動巻きキャリバーDUW 3001を示す公式資料画像(2021年配信)。商品画像と分解図を組み合わせたもので、手巻きRef.101の機械を示す画像ではありません。画像提供:NOMOS Glashütte/Presseportal。配信元

今回の組み合わせでは、手巻き101の公称駆動時間が自動巻き175より長くなっています。自動巻きという言葉は巻き上げの方式を指し、長時間駆動の保証を意味するものではありません。

DUW 4001の公式説明は、手巻き機構と最大53時間の駆動、秒針停止機能を記載しています。時計を操作するときの特徴は、こうした機械単位の資料から確認できます。ノモス公式・DUW 4001

手巻きはリューズで巻く習慣と、自動巻きは装着による巻き上げとの関係を考えます。使う頻度や、机に置いている時間まで想像すると、仕様表が日常の使い方につながります。

機械は2.6mmと3.2mm、時計全体は6.2mmと6.9mm

DUW 4001の公式掲載厚さは2.6mm、DUW 3001は3.2mmです。機械同士の差は0.6mmですが、今回比較する完成品のケース厚の差は0.7mmです。機械と時計全体では測っている対象が異なり、機械の数値だけで外装を含む厚さを説明することはできません。公式・DUW 4001搭載101、公式・DUW 3001搭載175。

101は手巻きと金属裏蓋、175は自動巻きとサファイア裏蓋という組み合わせです。巻き上げ方式だけを切り離し、「自動巻きにすると必ずこの差になる」と一般化しないようにします。薄さの好みと、裏側から機械を見たいかという希望を分けて考えると、この2本の選択肢が具体的になります。

秒針停止は、時刻合わせに関わる機能

DUW 4001の公式解説にある秒針停止機能は、時刻を合わせる際に秒針を止めるためのものです。普段は6時位置で進む秒を、合わせたい時刻の目安にそろえる用途と結び付きます。経過時間を測るためのクロノグラフ機能とは別で、小秒針という配置の名前とも分けて理解します。公式・DUW 4001の秒針停止機能

同じ説明には6姿勢での調整も記載されています。これは機械の調整についての情報で、個体の日常の進み遅れを当サイトで測った結果ではありません。機械の機能、メーカーが説明する調整、実際の使用状態を区別すると、簡潔な仕様欄も読みやすくなります。

現在の公式仕様と、過去の個体を区別する

本記事の101は、確認日の公式ページにあるDUW 4001を基準にしています。過去の記事や中古品の説明に別のキャリバー名が出てきた場合、直ちに誤記と決めず、その個体の製作時期や資料を確かめてください。

また、裏蓋の違いも見落としたくない点です。今回の101は金属の裏蓋、175は機械を見られるサファイアクリスタルの裏蓋です。同じシリーズの別仕様の写真を、対象品番の写真だと思い込まないよう、表と現物を照合します。

18mmの取付幅と、35mmのケース径は別の寸法

今回の2本は、どちらもストラップを取り付けるラグ幅が18mmです。35mmというケース径とは測る場所が違い、ベルトを探すときの数字はこちらになります。一方、ラグからラグまでの45mmと43mmは時計の縦方向の長さです。同じ寸法表の中でも、どの部分を測っているかを分けて読む必要があります。公式・101のラグ幅、公式・175のラグ幅。

標準の黒い革ストラップはいずれもホーウィン社製シェルコードバンですが、175はヘリ返し仕上げと記載されています。ストラップ幅が同じでも、端の処理や留め具まで全く同じ構成とは限りません。公式ストアではメタルブレスレットなどへの変更で価格も変わるため、価格表の標準仕様と、注文画面で選んだ組み合わせを照合します。

カラトラバの解説とロレックス1908の解説も、時刻表示の配置と機械を分けて見る入口になります。ブランドごとの格付けではなく、小秒針の位置、数字の形、ケースの厚さを具体的に比べると、それぞれの個性を言葉にしやすくなります。

情報確認日:2026年10月9日。寸法・機械・防水表記は対象品番の公式掲載内容に限定しています。